そんな中今年の早稲の稲刈りも、残すはミルキークイーン2ヘクタールとなり、天候的にも順調に刈り取りできそうな目途がつきました。少し余裕が出来てきたので、ここらで今年の総評をしておこうかなと思い、ブログ更新しています。
今年はというと・・・全体的に見たらイマイチって感じの結果となりました。去年は収量が少なく最低の年だと言っていましたが、それに少し近い状態です

そしてこちらも前回書きました「よさ恋美人」なんですが、この品種が予想をはるかに超える被害がありました。収量は例年の半分以下で品質も芳しくありませんでした・・・。原因は前回書きました「いもち病」という病気の影響です。品種的に弱いとは聞いていましたが、ここまで弱いとは思っていませんでした

また、「コシヒカリ」はとても良い感じで生育しているように見えたのですが、やはりこちらも病気の影響が少なからずあり、初期のコシヒカリは品質的にはそこそこだったのですが、収量が例年より1〜2割減でした。
病気の影響が少し少なくなってきた中期のコシヒカリは収量、品質共に初期のコシヒカリと比べるとよくなってきていたのですが・・・。ここでも天候の神様に見放されました。皆様も記憶に新しいかと思いますが、8月10日頃から全国的に停滞した秋雨前線によって8月23日頃まで長雨に見舞われました。雨量も多く強風が吹き荒れる日も多々あり、熟れていた稲穂が倒れてしまう状態となりました。この間全く稲刈りが出来ずに、本来刈るべき時期に刈れなかった稲穂が発芽してしまう事態となりました。こうなると、収量、品質共に大幅に低下してしまいます。我が社のコシヒカリも全体の3割が少なからず影響を受けまして、時期的に長雨が始まった直後に本来収穫したかったコシヒカリが当然一番の被害が出ました。我が社の稲はまだべったりと倒れていたわけではないので水に浸かっての被害はなかったのですが、他の農家さん等はべったり倒れていたり、水に浸かっていたりと相当な損害が出たと思います。
最後に「ミルキークイーン」ですが、こちらも稲が倒れたり、病気の影響も少しはありました。今の所、収量は例年よりも少し少ない感じですが品質的には近年で一番良い出来ではないかと思います

今年の二期作は今の所こんな感じです。こちらは「ミヤタマモチ」という品種で7月25日頃に植えた圃場ですが、明らかに去年より株数も少なく生育も遅れています。これも長雨による日照不足や低温が大きく影響していると思います。
こちらは7月29日頃に植えた「たまひめもち」という品種です。こっちは育苗の段階で病気が来て弱っていた苗での田植えだったので、田植え直後の生育も遅めで、さらに長雨の影響でひょろひょろの状態になっています(汗)今後は気温も高く、天気も良い日が続くようなので、どこまで持ち直してくれるかわかりませんが、去年ほどの出来になることはまずないと思います。

病気や台風並みの長雨に見舞われた今年1年。早稲も二期作もイマイチでしたが、何とか無事に早稲の稲刈りが終わりそうなので、それに関してはホッとしています。機械も大きな故障もなく順調に推移でき、人間も大きな病気にならずにすみました(笑)
あとはコロナの収束をただただ祈っています。外国人観光客の大幅な低下、国内観光の停滞、また外食産業の需要が減っている中、お米の消費も大幅に減っています。JAの米買い取り額も毎年下がっており、米農家にとっては厳しい状態が続いています。パンや麺も大変美味しいとは思いますが、我々米農家としましては、美味しい新米と美味しいおかずでお腹も心も満たされて欲しいと願っています。
皆様からの美味しかったの一言が大きな励みとなっています。これからも頑張っていきますのでお米を見捨てずに消費して欲しいなと思う今日この頃です・・・・。
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